遺伝的要因の影響で痛風を発症
痛風と言えば、贅沢な食生活や運動不足により発症すると思われてきました。贅沢病であるとも言われ、発症した人は自己管理ができないからだと肩身の狭い思いをすることもあるようです。
確かに、痛風はアルコールの多量摂取や高カロリーな食生活を続けることで発症しやすくなるものですが、それほど贅沢な食生活ではなく比較的健康な生活を心がけている人でも痛風を発症する人はいるようです。
そういった人の中には親や兄弟と言った近親者に痛風患者がいることも多く、痛風が遺伝的要因の影響で発症すると言う事が海外の研究者により明らかにされました。
もちろん、遺伝的要因だけではなく環境的要因も加わる事で発症を促してしまいますから、近親者に痛風患者がいる場合より生活習慣に注意しなければならないのです。
痛風の天敵はビール?
痛風を発症させる原因として一番知られているものの一つにビールがあります。ビールは痛風を発症させる尿酸を作り出すプリン体を多く含む食品です。しかし、ビールだけではなくどのような種類のものであっても、アルコール自体が尿酸を増加させ排出を妨げる働きをするので、飲みすぎないように気をつけなければなりません。
プリン体はビールだけでなく、魚卵やレバーなどの動物の内臓に多く含まれるので注意が必要です。それらのうまみ成分が多く含まれる食品は要注意なので、美味しい物を我慢しなければならないのは残念ですが、なるべく控えるようにした方が良さそうです。
食べ物にはより注意を
高カロリーな食生活を続け肥満と言う事になればそれだけ発症するリスクが高くなりますから、食べ過ぎに注意し適度な運動で太らないよう注意しなければなりません。これは痛風に限らず生活習慣病の予防にもなりますから、常日頃から腹八分目を心がけることが大切です。
遺伝だからしょうがないと諦めて自暴自棄になるのではなく、遺伝により前もって対策ができるのだと考えて自己管理すれば、生まれ持ってのリスクがない人よりも発症に至ることが少なくなる可能性は十分あるでしょう。