尿酸は産生と排出で体内に一定量ある
尿酸は体内で常に生成されている
尿酸はプリン体から生成され、体内でつくられることが多いです。
私たちの体は、常に古い細胞が新しい細胞へと生まれ変わってます。その際に生成されるのがプリン体です。つまり、生きている限りプリン体は体内で生成されているのです。
プリン体は遺伝子を生成する拡酸が分解された残りや、体内のエネルギー源が消費したときの燃えカスで、老廃物です。この老廃物であプリン体は、体の外へ排出する必要があります。そのために体内で分解されて尿酸になります。尿酸は分解できないので尿や便として体外へ排出する必要があります。
プリン体は食事にも含まれています。以前は痛風の方のプリン体摂取は厳しく制限されていました。しかしプリン体は体内でつくられる方が圧倒的に多く、食事からの摂取は2割程度とされています。
そこで近年では食事のプリン体に関しては神経質になり過ぎなくてもよいという考え方も出てきています。しかし、いくら食事から得るプリン体が2割程度といっても量を食べてしまえば摂取するプリン体の量も増えてしまいます。
体内の尿酸が増えすぎると尿酸値が基準値を超える
尿酸の産生と排出のバランスがとれていれば、高尿酸血症になることはありません。健康な成人の体内には、常に約1200mgの尿酸があります。これは尿酸プールとも言われています。通常は一日に約700mg新たに尿酸が作られて、同量の尿酸を排出して、バランスを保っています。しかし、何らかの原因で尿酸が過剰に生成されてしまったり、排出がうまくできなくなると、プール内の尿酸は増加していきます。
高尿酸血症と言われる人は、このプールの尿酸量が1200mgを超えている状態になっています。尿酸値の検査では、血液から赤血球や白血球の成分などを除いた血清1dl中に含まれる尿酸量を調べます。適正値は性別、年齢に関係なく「尿酸値7.0mg/dl以上」が高尿酸血症といわれています。