痛風は遺伝する?体質との関係
私は41才のときに痛風を発症しましたが、実は父親も痛風です。また痛風にかかった方の家族には、やはり痛風の方がいることが多いです。今回は、遺伝との関係について考えてみます。
41才のときの私は、身長177センチ、体重84キロでした。BMIは26.8となり、軽度の肥満となります。学生時代は野球をしていましたので、もともとがっちりした骨太の体型で、そこにぜい肉がついたという感じです。
痛風患者の先輩、私の父の話
痛風を発症したときの父親は50才、身長162センチ、体重75キロでBMIは28.6となります。その頃私はまだ高校生で、当然、痛風の知識もなく、ケガもしていないのに足が痛くなったと言う父親の症状を半ば不思議に思ったものです。
それはまさに突然襲ってきた痛みで、ぶつけた記憶もなし、捻挫したわけでもなし、足の親指の付け根は赤く腫れあがり熱を持っていたのでした。
やがて通院して痛風だと診断されたわけです。
そして息子の私も発症
それから約20年、自分も30代後半になるにつれ、「もしや自分も」という予感が時おり胸をよぎったものです。でも、特に対策をしないまま42才で発症。
となると、遺伝による影響も十分考えられそうです。
調べてみると、ヒトのDNAゲノム解析によって痛風発症に関わる遺伝子もあることが判明したようです。ただし、同じ家族で痛風患者が複数いる場合、他にも大きな理由が考えられます。
それは食生活です。
慣れ親しんだ食生活が、高尿酸血症の引き金に
例えば、母親が作る料理に肉食が多い、家族皆たくさん食べる、皆ビールが好き、などの場合ですね。そうなると、通風を作り出す原因が家庭内の食生活にもあるわけですから、通風を発症する要素がそれだけ多いと言えます。
事実私の家でも肉食が多く、父親も私も20代からほぼ毎日のようにお酒を飲んでいました。
となると、遺伝的要素ももちろん否定はできませんが、家庭での食生活やアルコール摂取量が似ていることが痛風発症の原因であると推測するのが適当と思います。
したがって、家族に通風患者がいる場合でなおかつ肉食の献立が多い場合は、黄色信号であると考えるべきです。
それでも35才ぐらいまでの若いうちは気力も体力も充実していますから、あまり気にしないことが多いです。
でもそういう時期に、尿酸は体内にしっかり蓄積されていると考えるべきで、そこは本人は食生活や体重に気をつけ、家族が料理を作ってくれる場合にはその家族も献立に工夫をすべきところです。
料理の参考にどうぞ:>痛風改善レシピ
痛風の痛みは本当にすごいもので、また最初の発作後まもなく、体内尿酸値が下がる過程でもおこるおそれがあります。
これは結晶化されていた尿酸が、体内濃度が下がる過程で再び溶け出すようなものです。
一度発作が起きると痛みはすぐには引きませんから、そうならないためにも、家族の既往症には注意しておきたいものです。