痛風ガイドラインにおける飲酒制限
痛風といえばビールを飲みすぎた人がなる病気というイメージを持った人が大勢います。
これはビールに含まれるプリン体という成分が、体内の尿酸を作りだす材料になってしまうため、飲酒でプリン体を摂取すると痛風の症状が起こりやすいといわれてきたからです。
「高尿酸血症・痛風」の治療ガイドラインでも、飲酒を制限することを推奨されています。アルコールを摂取すると、抗利尿ホルモンの分泌が抑制されるため通常よりも多尿になり、体内の水分が少なくなるために更に血中の尿酸値が上昇しやすいといわれています。そのためアルコール摂取量が多ければ多いほど痛風の発症リスクが増加するといわれているため、毎日大量のアルコールを摂取している人は要注意です。
ビール以外のアルコールも要注意
ビールさえ飲まなければ大丈夫と思って日本酒やウィスキーを飲んでいる人も間違いです。血中の尿酸値に影響を与えない飲酒量の目安として言われているのは、日本酒なら1合・ビールなら500ml・ウィスキー60mlです。これ以上飲むと、飲んだ分だけ痛風リスクが増してしまうため、ビール以外のアルコールを摂取する場合も同様の注意が必要です。
また、複数の種類のアルコールを飲酒したり、毎日習慣的にアルコールを飲むような人は相乗効果で更に痛風のリスクが増してしまうため、出来るだけ量と頻度を減らす努力が大切です。
痛風の発作が起こったときは、速やかに医療機関を受診して医師の診察を受けましょう。大抵は薬を処方されるため、発作がおさまるまで薬物療法を行います。また、アルコールの制限はもちろん食生活を根本から見直すことが求められます。
そして、定期的な有酸素運動を行うことも推奨されているため、健康的な生活を送ることで症状の改善に努めます。痛風の発作が落ち着いても、医師から飲酒のお許しを貰うまでは安易に自己判断をしてアルコール類を飲まないようにすることが大切です。再発率の高い病気なので、長い目で痛風と付き合っていく努力が求められます。
痛風発作を起こさないように食事で尿酸値を管理しましょう。
プリン体を多く含む食品を摂取すると、体内で分解されて尿酸となります。
まずは食品中のプリン体含有量をチェックして普段の食事を見なおしてみましょう。