痛風の合併症は怖い
痛風の発作とは、とても一過性のものです。
痛みは1週間続きますが、時期が過ぎると、「痛みの王様」とまで言われる痛みは消えてしまいます。まさに雲散霧消。夜も眠れなかったのが嘘のようです。
しかし、痛風を侮ってはいけません。ここでどうするかが、その後痛風が自身の体にどう関わってくるかを決めるのです。
痛風改善にはやはり、生活習慣改善です
まずは医師の指導に従い、処方された薬を飲みましょう。
次に、高尿酸血症にならないことです。プリン体を多く含む食品を摂らないこと、暴飲暴食という程度でなくても、食べすぎや飲みすぎは禁物です。水を一日2リットル飲むのが目標です。汗をかきすぎるのも御法度。もしもかいたときは、それ以上の水分を必ず摂るようにしましょう。
肉食を控えめにし、暴飲暴食も控えねばなりません。禁煙や体重管理も大切なことです。今まで、私はこれらのことを守ってきましたし、それは今も変わっていません。
しかし一方で、痛みが消えたからと言って、薬も飲まない、生活習慣も変えなかったとしたら、どうなるでしょうか。
痛風は循環系の病気ですから、悪い影響は全身に出てくると言っても過言ではありません。
まずは「痛風結節」が体のあちこちにできます。
小さいコブのようなものが、耳たぶ、手足の指の関節にできます。それは一種のしこりですから、やがて関節の動きを妨げることになります。見た目もよくありませんね。
高尿酸血症が腎臓に与える影響
でも最も怖いのは、腎臓に与える影響です。
血液中に溶けた尿酸は、最終的に腎臓で濾過されますが、痛風治療を放っておくと、その尿酸結晶が腎臓に付着してしまいます。これが「痛風腎」と言われる症状です。
そうなると尿酸によって尿細管の働きが妨げられてしまいます。例えて言えば、フィルターの目に尿酸がたくさんつまって、流れが悪くなった状態ですね。
そうなると腎臓に過大な負担をかけますから、腎臓機能は徐々に低下していきます。
最後には腎不全を招きます。腎不全になると、よくて人工透析、最悪の場合は死に至ります。
そんな腎臓の機能レベルを表わす指標のひとつに、「クレアチニン値」があります。女性より男性が高いですが、通常の場合は、最高でも1.0以内です。
これが徐々に上がっているとか、突然1.0を大幅に超えたというときは、すぐに医師の診察を受けましょう。
私も痛風を発症してからクレアチニン値を気にしていますが、今のところは1.0から1.1ぐらいで安定しています。これを読んだあなたも、腎臓をいたわる生活をして下さいね。