私が経験した痛風~発症から現在まで
このコラムを読んでいる方は、ひょっとして自分も痛風にかかるかもしれない、あるいは通風になったらどうしよう、どんな感じなんだろう、とお思いの方が多いと思います。
そこで、ここでは、私が実際に痛風を発症したときのことを詳細に書いてみます。
最初それは、ある平日の午後、左足親指の付け根に起きた違和感から始まりました。今まで経験したことのない違和感、軽い痛み、そして根拠がないにもかかわらず、痛みは今後確実に増幅していきそうな予感。私は仕事の帰りぎわに部下に言いました。
「これはきっと痛風だから、最悪、1週間は休むと思う」
父親が痛風にかかっていたために予備知識はありましたので、そう言ったのですが、やはり最初の痛風発作でした。
眠れない夜。激痛の痛風発作
夜半になって足の親指の付け根は赤く腫れて熱を持ち、いても経ってもいられないほどに痛くなり始めました。眠ることはおろか、歩くことすらままなりません。
ほとんど眠れぬまま朝を迎え、会社には休む旨連絡を入れました。
大変なのはそれからです。食事、トイレ、お風呂・・・何をするにも片足がつけませんから、這って歩くような感じです。
医者に行くどころでもありません。
とにかく赤く腫れた患部を氷で冷やし、痛みに耐えるのみです。
思考能力ゼロ、行動力ゼロ、とにかくじっと耐えるのみ、これが1週間つづきました。
ここで言う発作とは、患部が大変な痛みを放ち、熱を持つ状態が続くことです。
痛風についてあれこれ調べてみると分かることですが、その痛みは、1週間もすると、嘘のように消えてしまいます。
そこで通院して尿酸値を計ったところ、9.2もありました。医師曰く
「これでは痛風になって当然ですね。薬を処方しますが、今後も発作は起きるでしょう。そのときは薬を飲まないで下さいね」と。
薬を飲んでもおこる?頻発する発作。
医師が言ったとおり、発作はその後約3ヶ月の間に、最初の左足に続いて、右、左、左、右と、通算5回起きました。
5回とも同じ場所、同じ痛み、腫れ、同じ1週間です。
「もうやめてくれ」と思いましたが、一度発症して発作が起きると、連続して起きることが多いようです。
それはあたかも、薬を飲んで尿酸値が下がると、(氷山の氷が溶けるように)体内の尿酸結晶が溶けるために連続して発作が起きたかのようでした。
私の痛風持ちの友人は、尿酸値が高いために通院を開始し薬を飲み始めた直後に初めての発作が起きたそうです。
尿酸値が高い限り、発作は避けて通れなかったのかもしれませんが、薬がきっかけで発作が起こるとはなんとも皮肉なものです。
発作が起きてからの生活
これが約10年前のできごとです。発作はこの5回だけで、あとは全く起きていません。
あの痛みはもう経験したくないものです。体重も若干減りましたが、発作が起きない最大の理由は食生活だと思います。
現在のところは、バランスや栄養素に気をつけることで、肉食もお酒も大いに楽しんでいます。
発作が起きてから医師からの話や、書籍などで多くの痛風に関する知識を見につけました。そのうえで、痛風で困った人の助けになればと始めたのがこのサイトです。
ぜひ、見てくれる人の参考になればと思います。