痛風発作時の痛み止めについて
プリン体と尿酸値
痛風とは、関節部分に炎症が起き、関節が腫れ上がって激痛が走る症状です。関節部分であればどこにでも発症する可能性がありますが、足首、かかと、足の親指の付け根などが特に多いです。
痛風は、血液中の尿酸値が高くなる、高尿酸血症という病気から発生します。尿酸はプリン体という物質が分解されて発生するもので、その多くは腎臓から尿に溶けた状態で排出されます。
しかし、何らかの原因によって尿酸の生産が異常に多くなったり、あるいは、腎臓からの尿酸の排出が低下したりすると、血液中の尿酸の量が増えていきます。
高尿酸血症が長期化すると、血液中の尿酸が尿酸塩の形で腎臓や関節に析出するようになります。関節に析出した尿酸塩によって関節に炎症が生じるのが、痛風の原因です。
痛風の痛みは、風が吹いただけでも痛いと形容されるほどの激痛です。たいてい、発症から24時間以内に痛みのピークを迎えます。痛風を発症すると、突然、歩くこともできなくなるほどの痛みに襲われることから、まずは、炎症を抑えるとともに痛み止めの処置を行う必要があります。
まず、患部を冷やして炎症を抑えるとともに、痛みを麻痺させます。
市販の鎮痛剤を飲む際に気をつけたいこと
痛み止め(鎮痛消炎剤)を飲むことも有効です。痛み止めは、市販のものでもよいです。
ただし、アスピリン系の消炎鎮痛剤は痛風の症状を悪化させることから、アスピリン系以外の消炎鎮痛剤を使用する必要があります。
例えば、市販の鎮痛剤で有名なバファリンは、アスピリン系消炎鎮痛剤の代表的なものです。
市販の痛み止めを使用する場合、その服用前に、箱や使用説明に記載の成分を確認しておきましょう。
病院で処方されるお薬は、 「ロキソニン」と「ボルタレン」が多いようです。
「ロキソニン」と「ボルタレン」は、 どちらも“非ステロイド抗炎症薬”で消炎鎮痛薬です。
痛風の痛みは、そのピークが過ぎると軽減し、しばらくすると普通の生活ができる状態となります。しかし、そのまま放置するのでは、再び、痛風の発作がいつやってくるとも限りません。
痛風の痛みが過ぎて動ける状態となったら、すぐに医療機関を受診し、その根源である高尿酸血症の治療を始めることが賢明です。