激痛時と前兆期に飲む薬は別
前兆期はコルヒチンで白血球の動きを制限する
痛風発作を繰り返し起こしてしまっている場合は、痛風発作の起きる前兆のようなものがわかるようになります。前兆というのは「ピリピリ」とした違和感を感じている人が多くいるようです。このような時や発作初期時にコルヒチンをを飲むことで、発作を防いだり、症状を軽くすることができます。
コルヒチン
コルヒチンはユリ科のイヌサフランという植物から摘出される成分でできています。この薬は、昔から痛風の特効薬として使われています。
働きとしては、尿酸の結晶を攻撃する白血球の働きを制限することで、痛みや炎症を抑えます。
コルヒチンは、本格的に痛風発作が始まってから飲んでも効果が見込めません。尿酸降下薬の飲み始めなど、発作が起こる前や起きやすい時期の利用が基本となります。大量に飲むと腹痛や下痢などの副作用が出てくるので、決まった量を飲むようにしましょう。
コルヒチンは前兆期に1日1錠服用
副作用としては、免疫力の低下や以下のような副作用が起きることがあります。
- 腹痛、下痢
- 嘔吐、筋肉のけいれん
- 毛髪の脱毛
- 末梢神経障害
- 血球の減少
など
腹痛や嘔吐などは、服用後24時間以内に症状として現れます。末梢神経障害と血球の減少はまれです。このような体調の変化があるようであれば、薬による副作用の可能性が高いので、できるだけ早めに医師に相談するようにしましょう。
発作時には消炎鎮痛薬やステロイド薬を使用する
痛風発作は関節の炎症です。発作の時は、炎症をおさえる薬を使用して痛みを和らげます。NSAIDsはシクロオキシゲナーゼという酵素の働きを妨げて、炎症の原因となる物質を減らしてくれます。この投薬でほとんどの発作を軽くできますが、胃潰瘍の経験や腎障害、高齢者の人には使えないので注意が必要です。
NSAIDsを使うことができない、効果がない人に対しては副腎皮質ステロイド薬を使用します。この薬は強力な効果が見込めますが、長期間使用することができず、使用量も徐々に減らしていく必要があるので、注意が必要です。