乳製品が痛風予防に良い理由とは?
たとえばヨーグルトを食べると便秘解消に効果を発揮したり、悪玉菌と呼ばれる体に害をもたらす菌を減らしたりと、たくさんのメリットがありますが、ヨーグルトを含めた乳製品というのは、実は痛風予防にも力を発揮します。では、その理由を具体的に見ていくことにしましょう。
痛風の基本知識
痛風という病気は、尿酸値が高くなることにより発症してしまいますが、尿酸は余分なプリン体を分解して作られた物質です。体内では尿や汗といった形でいらないものを体外に排泄して、体の尿酸値をいつも一定にキープしています。
ところが、プリン体をたくさん含んだ食品を過剰に摂取してしまうと、尿酸が排泄しきれず、体内で蓄えられてしまいます。
このようにして、蓄えられてしまった尿酸は、ナトリウムと結合して尿酸塩結晶になり、体の各部位や関節などに現れていきます。そして、関節にこの尿酸塩結晶が現れると、急性関節炎である痛風症状が起きてしまうのです。
プリン体をたくさん含んでいる食品の代表とは、いったいどのようなものがあるのでしょうか?一般的にプリン体が多く含まれている食品として、レバーやビールなどが挙げられます。
では逆に、プリン体がほとんど含まれていない食品にはどのようなものがあるのでしょうか?
実は、これこそが乳製品なのです。
- ヨーグルト
- 牛乳
- チーズ
などはプリン体をほとんど含まないので、尿酸値が高くなることはなく、痛風予防に力を発揮します。
特にヨーグルトや牛乳などの乳製品は、尿をアルカリ性にしてくれるのが特徴です。
尿酸は、尿を酸性ではなくアルカリ性にしておくと溶けやすくなり、体外に排泄されやすくなるのです。ですので、余分なものを体から出しやすくしてくれます。
また、さらにヨーグルトや牛乳、チーズなどの乳製品は
- カゼイン
- ラクトアルブミン
などといったたんぱく質を含んでいるため、尿酸の排泄をサポートしてくれる役割を持っています。このように、痛風予防には、乳製品を積極的に摂取することが求められます。ヨーグルトをはじめとした乳製品は、お腹の弱い人でも食べやすい食品なので、誰もが気軽に食べられるものであり、カルシウムやたんぱく質の摂取という観点からも、毎日一食は食べたい食品の一つということが言えるでしょう。
最近では、より痛風予防に効果を発揮できるように、プリン体そのものを吸収する乳酸菌が豊富に含まれているヨーグルトもあります。痛風予防をと考える方にはとても合っているのでおススメです。