薬により尿を弱酸性にして尿路結石を防ぐ
尿アルカリ化薬で尿の酸性度を下げる
尿アルカリ化薬により、尿のpHをアルカリ性に傾けて、酸性尿を弱酸性にしていきます。カリウムを含んでいる薬なので、高カリウム血症、過度のアルカリ化には注意するようにしましょう。
尿アルカリ化薬
クエン酸カリウムかクエン酸カリウム・ナトリウム配合剤
- 1日3~4回服用
高カリウムになると、不整脈などを起こしやすくなりますが、薬で治療ができます。
アルカリ性に傾きすぎてしまうと、リン酸カルシウムによる尿路結石ができやすくなります。尿のpHを6.0~7.0に保ちます。
尿酸排泄促進薬の使用中は尿路結石ができやすい
薬物療法中、尿酸排泄促進薬を服用している人は、尿中に排泄される尿酸の量が増えるので、尿路結石ができやすくなります。この尿路結石を予防するには、尿中の尿酸濃度を薄くして、結石をつくりにくくします。そのためには、水分をたくさん摂るようにしましょう。
尿のpHを6.0~7.0の弱酸性にすることがとても大切です。その理由として、尿酸は尿が酸性に傾くほど溶けにくくなるからです。
尿を酸性にしやすい食品はできるだけ避けて、アルカリ性の食品をたくさん食べるようにしましょう。
尿のpHが6未満の場合は尿アルカリ化薬を使用する
尿のpHが6.0未満の人は、尿アルカリ薬を使用して、酸性尿を弱酸性尿にします。
この薬は服用すると
- 重炭酸塩
- 炭酸ガス
- 水分
の3つに分解することで、体内をアルカリ性に傾けます。そうすることで、体内は本来あるべき弱酸性に戻ろうとするので、尿中に重炭酸イオンを排出します。このようにして、結果的に尿がアルカリ性に傾いていきます。
酸性尿の改善にはとても有効な効果があります。しかし継続時間が短いので、服用は朝晩2回は飲むようにしましょう。
尿酸排泄促進薬を使って尿酸値を下げる治療を行っている人は、尿中の尿酸が増えているので、尿路結石を防ぐために、この薬を使用します。
健康な人の約2倍の尿を出す
結石を予防するためには、健康な人の約2倍の尿を出す必要があります。水分をたくさん摂取すればいいが、ジュースやビールで水分を摂るのは逆効果なので、できるだけ避けましょう。