かゆみから始まる痛風の発作とその治療法
痛風と言う病気は、高尿酸血症といって、尿酸の血液中の濃度が7mg/dl以上となって、結晶化することによって始まります。
そして、この尿酸の結晶は、耳たぶを始めとして、足の親指の付け根や足首、アキレス腱の周り、肘関節などにたまります。
なぜ特定の場所に結晶ができるの?
体温が高い部位では、尿酸は血液中に溶けやすくなるのですが、耳たぶや肘関節といったところは、外気に晒され易く、また、アキレス腱や足の親指などは心臓から一番遠くて、血流が悪いうえに、体重の負担がかかるところです。
そのため、外気に晒されて体温が下がったり、血流が悪くなる部位では尿酸が溶けにくく、やがて結晶化してくるのです。
痛風発作の仕組み・前兆のかゆみ
こうした尿酸の結晶の集積に対して、白血球は異物とみなして攻撃を始めます。
この最初の段階では、尿酸の結晶が溜まった場所に、
アリの這うようなムズムズしたかゆみが現われます。
そして、尿酸の結晶に対して白血球が攻撃をして、白血球が壊れて炎症を起こします。
この現象が長時間続くために、痛風の痛みは、途切れることなく続きます。そして、長時間続いた後に、突然その痛みが消えてしまいます。
初期症状に気づけば、激痛の発作を回避できるかもしれません
一度痛風になってしまうと、その発作が起こる予感は、患者さん本人には分かります。
独特のうずうずしたようなかゆみのような、腫れのような感覚が起きてくるのです。
その時点で早めに薬を服用すると、痛みの発生を抑えることができます。しかし、素人判断では、当然どの薬が痛風に効くのかは分かりません。
当然のことですが、痛風に限らず全ての病気については、医師による診断と、適切な治療が大切となってきます。治療の最初の段階では、とにかく痛みの緩和に重点を置くことが一般的です。尿酸値を下げる治療は、その次の段階になります。
何故ならば、急激な尿酸値の低下によって、急性関節炎になったりもするからです。
高尿酸血症の原因を正しく掴むことにより、最も効果のある薬が処方されます。