痛風発作を和らげて高尿酸血症の治療を
痛風や合併症、重い病気の発症を防ぐ
高尿酸血症を治療する目的は、尿酸値を調整して、尿酸の結晶による痛風発作や尿路結石、そしてその先にある恐ろしい合併症を防ぐことにあります。
痛風発作が起きたときは、激痛を和らげることはもちろん重要です。しかし痛みが治まったら安心ではなく、二度目の発作が起きないように尿酸値をコントロールするようにしましょう。
尿酸値を6.0mg/dl以下に保つことで、痛風発作は起きにくくなります。治療を行えば発作は治まりますが、それで安心してはいけません。
治療の最終目的はいろいろな生活習慣病(脂質異常症、高血圧、糖尿病など)の併発を予防し、心筋梗塞や脳卒中といった重大な病気を発症しないようにすることです。
発作時は痛み和らげることを一番に考える
症状が出ていない高尿酸血症の段階で、治療を行う人は少数です。ほとんどの人は、痛風発作が起こっての受診となります。
痛風発作が起こった時は、痛みや腫れをとる治療が優先的に行われます。発作時には炎症を抑える薬を飲むことで、発作は治まります。
しかしこれはあくまでも、一時的に痛みを取る方法と考えてください。その後に高尿酸血症・痛風の基本的な治療を開始します。その際は痛みや腫れが完全に治まってから治療を始めます。急に尿酸値を下げると、痛風発作を再発させることがあります。まずは、生活改善を行い、自分自身に合ったタイプの薬で、少しずつ尿酸値を下げていきます。
【発作が始まってからの治療が大切】
痛風発作で受信後の治療の流れ
痛風発作時は発作の治療が最優先
痛風発作時は痛みや腫れを鎮めることが最優先です。主にはステロイド性抗炎症薬を使いますが、症状が酷い場合は副腎皮質ステロイド薬で炎症を鎮めるようにします。
発作が完全に治まってから尿酸値を下げる
根本的な治療は、あくまでも尿酸値のコントロールです。ただし、痛みが消えてすぐではなく、痛みや腫れなどが「完全に」治まってから尿酸値を下げていくのが重要です。
高尿酸血症の治療には生活習慣改善と投薬の2種類で行う
規則正しい食事や運動習慣は肥満や高血圧などの予防・改善のためにも取り入れるようにしましょう。
必要な場合は合併症の治療も
尿酸値をコントロールする最終的な目標は脳卒中や心筋梗塞を予防することにあります。生活習慣病の併発がある場合は、合併症の治療も一緒に行っていきます。