痛風予防にお茶を利用するときの注意点
痛風の原因となる尿酸の結晶化は、血液中の尿酸濃度が上昇すると起こりやすくなります。特に、体内で水分が不足すると、血液中の水分(血漿)の量も減少して尿酸濃度も上昇してしまうので、痛風の予防・改善には、こまめな水分補給が重要といえます。
こうした水分補給では、自分の飲みやすい飲み物を利用してもよいのですが、日本人の飲み物として定着している緑茶などのお茶には、利尿作用があるカフェインが多く含まれています。
このため、緑茶を飲み過ぎると、カフェインの利尿作用によってかえって体内の水分を外に排泄することになり、結果的に水分不足を招いてしまうおそれがあるので、水分補給のために緑茶を毎日大量に飲むことはあまりオススメできません。
一方、痛風の原因となる尿酸は、腎臓に運ばれて最終的に尿として排出されますが、腎機能が低下していると尿酸が排出されにくくなるので、血液中の尿酸濃度が上昇し、痛風になりやすくなります。
腎機能を低下させる原因
腎機能を低下させる原因は様々ですが、その大きな要因となるのが、高血圧と動脈硬化です。
緑茶には、血圧や血中のコレステロール値を下げたり、血糖値の上昇を抑制したりする作用を持つカテキンが多く含まれているので、高血圧の予防や動脈硬化の予防に有効な食品といえます。
つまり、緑茶を飲むことによって腎機能の低下を防ぎ、
痛風を予防する効果が期待できるわけです。
結果的に緑茶は飲んでいいのか?
このように、緑茶には水分不足を招きやすくするカフェインと痛風の予防効果が期待できるカテキンが豊富に含まれているので、毎日適度な量の緑茶を飲みながら普段の水分補給ではミネラルウォーターなどを利用するのが得策といえるでしょう。
緑茶以外のカテキンを含まないお茶
ちなみに、カテキンはほとんど含まれていませんが、ドクダミ茶や杜仲茶などのお茶には、痛風の予防に効果的な成分が豊富に含まれています。
特に、ドクダミ茶には、体内の老廃物の排出を促す成分が豊富なので、血中の尿酸値を下げる作用が期待できます。
これらのお茶は、緑茶よりもやや高価で味や臭いにややクセがありますが、カフェイン含有量が少ないので、量をあまり気にせずに飲めるのが魅力といえます。
痛風発作を起こさないように食事で尿酸値を管理しましょう。
プリン体を多く含む食品を摂取すると、体内で分解されて尿酸となります。
まずは食品中のプリン体含有量をチェックして普段の食事を見なおしてみましょう。