痛風を理解しよう~発症のメカニズム
痛風は、血液中の尿酸が高くなることで起きる病気です。
名前の由来は名前の通り、「風が吹いても痛い」ことからきていると言われます。
古くは「ぜいたく病」や「帝王病」とも呼ばれ、食生活の豊かな方がかかる病気と考えられていましたが、洋食や高カロリー食がめずらしくなくなった現代では、さほど特殊な病気ではありません。
女性の患者は極めてまれで、ほとんどは男性です。
また近年では発作を起こす年齢も食生活の影響からか低年齢化しており、20代で発症する人もいます。
では、痛風はなぜ起きるのでしょうか。
痛風の原因となる尿酸は、重要な抗酸化物質として、もともと血液中に含まれています。
一方で人間が生物活動をした結果の排泄物としても生成され、尿に溶けて排出されます。
しかしながら尿酸は、高カロリー食や大量の飲酒によって多く生成されるために、それら食生活を続けていると血液中の尿酸濃度が上がります。
すると体外へ排出される以上に尿酸が生成され、やがて蓄積され、>針のような形をした尿酸の結晶となって関節に沈着します。
次に、白血球が尿酸結晶を攻撃し、その活動および死滅した白血球等によって当該部位の血管や神経が損傷を受けます。これが痛風発作です。
ところで、「プリン体」という名前を聞いたことがあると思います。様々な食品に含まれており、プリン体が体内で分解されると尿酸となります。「ビールは痛風によくない」と言わるのは、アルコール類の中で比較的ビールが多いためです。
しかし尿酸として排出されるうちの7割から8割は体内生成によるもので、
食べ物が起因の尿酸はせいぜい3割から2割ということになります。
となると、ビールはあまり関係ないとも思えますが、アルコールは尿酸値を一時的に跳ね上がらせ発作を引き起こす恐れがあるので、控えめにしたほうがよさそうです。
気にするのべきなのは、ビールの量よりも生活習慣
それよりも注目すべきは体内生成の割合が高いということです。
つまり多食や多飲などの不摂生な生活、およびその結果起きるいわゆるメタボ体型から引き起こされるものと考えていいでしょう。
20代など若くして痛風になる方のほとんどは、太めかがっちりした筋肉質の体型であることが多いです。また40代となると代謝が落ちてきますから、これも痛風発症の原因となります。
ただし、尿酸値が高いからといって、必ずしも通風になるとは限らないようです。
健康診断で血液検査をすれば尿酸値(UAと表記されます)が分かりますが、平均値としては女性より男性が高く、男性で3.5から7.5、女性だと2.4から5.8(単位はミリグラム/デシリットル)あたりが尿酸の平均値です。
しかし中には、男性で8を超える高い値でも発症しない方もいます。
男性で35才を過ぎたら、一度は尿酸値を気にしてみることが大切です。
食生活の見直しで尿酸値の改善をはかる
食生活の乱れから肥満傾向になっていたり、お酒を飲み過ぎて尿酸値の急な増加を招くような生活を送っていると、いつ痛風の発作に見舞われても不思議ではありません。
お仕事などで忙しく、なかなか運動やお酒を控えるが難しい方は、まず食生活を改善してみてはいかがでしょうか?
普段の食事に尿酸値を下げる成分のサプリメントを取り入れるのも、尿酸値改善に効果的です。
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